セフレ……肉体だけという理想論

■セフレという理想論

セフレと言う言葉がいつの間にか世間に定着するようになってしばらく経ちましたが、そういう存在自体は昔からあったように思われます。
体だけの関係、というのは互いに都合がいいので楽なものです。
風俗で何万円も払うなら適当にカラダに飢えた異性を一人確保しておく方が金銭的な負担も少なく済みますし、良いことづくめなのでしょう。
しかし、ちょっと大人びた高校生でもわかることですが、世の中そんなにうまくいくはずがありません。
セフレを何人か作って楽しいセックスライフを送りたいと考えているような人は、だいたい泥沼のトラブルに巻き込まれるのです。

■何だかんだで気を遣わなければならないセフレ

セフレとは、上にも書きましたがカラダだけのつきあいをする男女のことを指します。
とはいえ、終始無言で仕事人のごとくプレイを済ませるというわけにもいかないのが現実です。
男女が会って抱き合うわけですから食事や買い物くらいはしたいでしょうし、相手のどこが気に入っているかなど、そういうトークも必要でしょう。
仕事の愚痴を聞いてもらいたい日もあるかもしれません。
ホテルを使うならどちらかがお金を払わなければなりませんし、風俗のように一発済ませて終わり、とはいきません。
しかもお互いに連絡先は知っているので、呼び出されたらある程度の予定の調整が必要になります。
都合によっては何回か連続で断らなければならないこともあるでしょうし、せっかくの休みの日にゆっくりしたいと思ってもそういう誘いは断りづらいもの。
これで風俗ならいつでも好きな時に行けますが、そうはいかないのがセフレです。
風俗より安上がりなぶん、何かと制約は多いのです。

■お互いに話し合っているから……は通用しない

そう言った面倒くささを防ぐために、セフレを確保している人たちはそれなりにルールを決めているようです。
例えば、『相手のプライバシーを探らない』、『結婚はお互いにありえない』、『お金は割り勘』など。
しかし、ルールとはペナルティと一体になって初めて意味があるものです。
携帯電話を一回見ればだいたいの個人情報はバレますし、結婚はしたくなってしまえばそれまでで、プレゼントと言い張ってしまえばお金を貰うことはないでしょう。
そういった些細なずれは、後に迷惑なトラブルを呼び込みやすいものです。
『やっぱりあなたが好きになっちゃった』、『子供ができたの』、『私以外にもセフレがいるの?』、『最近連絡くれないね。なんで?』
ある日突然これらの台詞を言われた瞬間、セフレ同士のルールなど全く意味を持ちません。
セフレとしか思っていなかった相手に好意を向けられるなど、気付けば泥沼に腰までつかっている状態でしょう。
互いに身も心も愛し合っていればどうという事はないのですが、もともと都合のいい相手を求めてセフレになったわけですから、好かれても面倒なだけです。
しかし肉体が結びついている以上、『好きな相手に抱かれることはあっても心から愛されることはない』などと言う状況は普通の人間には耐えられません。
セックスフレンドと言う関係自体がかなりの綱渡りで、両者のバランスが崩れた瞬間に、かなりろくでもないものになるようにできているのです。

■さらに面倒な周囲の問題

人間関係のトラブルで一番恐ろしいのは、その影響が周囲に及ぶことです。
セフレで恐ろしいのはその影響の破壊力でしょう。
いくらセフレと言う言葉が認知されていても、その存在自体をどうかと思う人もいるのは当然です。
だというのに、相手を妊娠させてしまったり、病気をうつしてしまったりすれば当然社会的な責任は発生します。
それが周囲に知られた場合、互いに社会的な信用が地に落ちるのは当然と言えます。
お手軽で安上がりで便利に感じるセフレと言うシステムも、一つ間違えればかなりのリスクを背負っているのです。

■結局は風俗が一番安全

長々と書きましたが、結局のところセフレは金がかかりにくいというリターンの割には失敗した時のリスクが大きすぎると言えるでしょう。
しかしそれでもセフレと言うシステムはなくなりません。
思うにそれは、風俗に比べて互いに自尊心を満たせるからではないかと思います。
風俗ですとお金が発生している以上そこに断わる自由はありませんが、セフレなら最初の段階で互いに相手を断る自由があります。
要するに、『風俗みたいに金で買ったわけじゃない相手と肉体関係を結べる自分って魅力的』という満足感に浸れるのです。
しかし本当にそうなら最初からまともな彼氏や彼女を作ればいいだけであって、性欲に任せて都合のいい相手を求めたところで、人生そんなうまくいきません。
好きでもない相手のカラダ目当てに手を出しているわけですから、どれだけ取り繕っても一つ間違えたらとんでもないことになることは避けられないのです。
人間だれしも性欲はありますが、だからといってそれ関係のトラブルが本当に恐ろしいのは誰しもが知っているはずです。
安全なセフレだと思っていた相手に付きまとわれたりしないよう、会う度に互いが一閃を超えないか気を遣う……それはそれで面倒な付き合いだと思うのですが、まあ最終的には本人たちの自由です。
そういうトラブルになった瞬間、周りの人間は一瞬で味方じゃなくなりますが、それを覚悟の上なら自己責任で頑張ってください。
周囲の人間は、それを面白おかしく見ているだけですから。

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